先生教えて!人と違う、動物の毛

この質問に答えてくださるのは、ペット手帳Q&Aコーナーでもおなじみ、獣医皮膚科・耳科を専門とした獣医師チーム、Vet Derm Tokyoの伊從(いより)先生です。

人と動物の毛の違いや、犬種による毛の違いについて紹介していただきます。

実はこんなに違う!人と動物の毛

みなさん、自分の毛を見てみて下さい。

1つの毛包から1本の毛が生えていることが分かると思います。
ほかの動物も同じなのでしょうか?

実は、犬や猫はそうではないのです。
犬や猫の毛包は「複合毛包」と呼ばれ、1つの毛穴から1本の一次毛と複数の二次毛が生えています。

一次毛と二次毛ってどんなもの?

犬の毛には2種類あって、それぞれ「一次毛」「二次毛」と呼ばれています。
あまり耳にしない言葉ですが、一体どんなものなのでしょうか。

1.太く硬い一次毛(剛毛、保護毛)
2.細くやわらかい二次毛(細毛、柔毛)

また、一次毛と二次毛の割合は体の部位によって異なり、背中側が1:10、お腹側が1:24となっています。

動物の種類によっても毛に違いはあるの?

動物の種類が違うと毛も異なります。

例えば犬種による違いは次の通りです。

1.テリア種など硬い質感のあるショートコートの犬は、一次毛が太く二次毛が少ない
2.プードルなどロングコートの犬は、二次毛が体表の毛の最大80%を占める

ペットの毛を観察してみよう!

人とは違う動物の毛、詳しく知るととても面白いですよね。

うちの子の毛はどうかな?と観察してみると、更なる発見があるかもしれませんよ。

ぜひみなさんも、愛犬の毛をまじまじと見てみてくださいね。

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