ワンちゃんをお店の前につないで待たせる危険性とは?トラブルの可能性も!

コンビニエンスストアやスーパーの前につながれているワンちゃんや、ペットカートに乗せられたまま、お店の入口で待たされているワンちゃんを見かけたことはありませんか?
買い物中の飼い主さんをひとりで待っている姿は、もしかしたら健気に見えるかもしれません。

でも実は、こんな風にワンちゃんから目を離してしまう行為はとても危険です。
今回は、ワンちゃんをひとりで待たせることにより起こる影響やトラブルについてまとめました。

ワンちゃんをひとりで待たせたとき、ワンちゃんへ与える影響は?

もしワンちゃんをひとりで待たせた場合、ワンちゃんに対してどのような影響があるのでしょうか。

■精神的な負担
飼い主さんと離れてしまったワンちゃんは、不安な気持ちのまま、ひたすら飼い主さんが戻ってくるのを待っています。
周りは知らない人ばかり、そのうえ慣れていない場所でひとりぼっちというのは、ワンちゃんにとってはとても心細く精神的に大きな負担がかかります。

また、普段おとなしい子でも、極度の緊張や恐怖心から攻撃的になってしまうことも。
吠え続けたり、周りの人を威嚇したりしてしまうかもしれません。

■危害を加えられる
ワンちゃんがひとりで待っている間、周りから危害を加えられる可能性があります。
飼い主さんが目を離した隙に、悪意を持ってワンちゃんにいたずらしたり、痛めつけたりする人がいるかもしれないということを、私たちは肝に銘じておく必要があります。

■勝手に食べ物を与えられる
ワンちゃんがかわいいからと、食べ物を与えてしまう人は少なくありません。
相手にとってはよかれと思っての行動でも、食べ慣れないものを食べたワンちゃんが体調を崩したり、アレルギー反応が出てしまったりすることが考えられます。

また、ワンちゃん自身が落ちている食べ物を拾い食いしたり、たばこの吸い殻などのごみを誤飲してしまう可能性も。

■迷子・連れ去り
つないでいたリードが何かの拍子に外れたり、または何者かにより故意に外されたりすると、ワンちゃんが迷子になってしまうかもしれません。
慣れない場所でパニックになったワンちゃんは、どんどんそこから離れて戻れなくなり、最悪の場合は事故にあってしまうことも。

また、信じられないかもしれませんが、実際にワンちゃんの連れ去り事件も起こっています。

ワンちゃんをひとりで待たせたとき、周りへ与える影響は?

次に、ワンちゃんをひとりで待たせた場合の、周りへの影響について考えてみましょう。

■犬が苦手な人も・・・
ワンちゃんが苦手な人は意外と多いものです。
どんなにおとなしい子でも、どんなに小さな小型犬であっても、苦手な人からすると恐ろしい存在といえます。

ワンちゃんがいるだけで恐怖を感じ、「吠えられるかもしれない」「飛びかかってきたらどうしよう」と思い店に入れなくなるなど、さまざまな影響が考えられます。
それが店へのクレームにつながり、お店に迷惑をかける事態となることも。

■噛まれてしまう
かわいいからと安易になでようとする人もいます。
しかし飼い主さんと離れて緊張状態、更に警戒も強めているワンちゃんは、知らない人の手が伸びてきただけでパニックになり、恐怖心から噛みついてしまうかもしれません。

とくに小さいお子さんが急にかけ寄ったり突然触ろうする行動は、ワンちゃんが驚いてしまうため要注意です。
ワンちゃんの噛みつきによりケガが発生すると、大きなトラブルへと発展してしまうことも・・・

■排泄物の問題
飼い主さんが側にいれば、ワンちゃんがうんちやおしっこをしたとき、すぐに対処することができます。

しかしワンちゃんがひとりでいる場合、排泄物がそのままになってしまいます。
衛生的ではないですし、周りの人たちにとっては不快なものなので注意が必要です。

もしトラブルが起こってしまったら?

コンビニエンスストアやスーパーの入口を見ると、リードフックやリードをつないでおくためのポールが設置されていることがあります。

「ここにつないでOK」と許可されたような気持ちになりますが、残念ながら店側がワンちゃんを見守ってくれているわけではありません。
ワンちゃんをめぐるトラブルが発生した場合、基本的には当事者間で話し合う必要があり、トラブルの内容によっては解決までに長い時間がかかることも。

また、万が一ワンちゃんが人を噛んでしまった場合、保健所への届け出や、ワンちゃんが感染症にかかっていないという証明などをしなくてはなりません。

そういったことを避けるためにも、不要なトラブルは未然に防ぎたいですね。

ペットOKの場所でも気をつけたいこと

近頃は、ペットを連れて入店できるお店も増えてきました。
ワンちゃんと一緒に買い物や食事を楽しむことができるのは嬉しいですよね。

しかし、ペットOKだからこそ気をつけなければならないこともあります。

■店舗ごとに決められたルールを守る
それぞれのお店には、それぞれのルールがあります。
ペットカートに乗せて移動する、マナーパンツを着用させるなど、あらかじめ決められたルールを確認しておくことが大切です。

■公共のマナーを守る
ワンちゃんが無駄吠えしたり激しく威嚇してしまったりすると、周りの人やお店への迷惑になってしまうことも。
そういう場合は、ペットOKの場所でも利用を一旦控えることを検討しましょう。
また、動物が苦手な人への配慮も必要です。

ルールやマナーを守ってこそ、ペットOKの場所が増えていきます。
せっかくのペットと楽しめる場所を失わないように、お互いが気をつけて譲り合って、気持ちよく利用していきたいですね。

まとめ

お散歩の途中でコンビニエンスストアやスーパーの前を通りかかったとき、ついでに寄ってしまいたい気持ちになることがあるかもしれません。

特に、買うものが決まっている場合は、「ほんの数分で戻ってこられるから」と考えてしまうことも。

しかし今回紹介したように、たとえ短時間であっても、ワンちゃんから目を離すことは大変危険です。
たった数分のうちにワンちゃんがトラブルに巻き込まれてしまったり、もしかしたらいなくなってしまったりと考えると、とても怖いですよね。

愛犬を守るため、周りに迷惑をかけないため、そして飼い主さん自身が後悔しないためにも、ワンちゃんをお店の前などにつないでひとりで待たせることは控えましょう。

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